なんとフリートウッド・マックの『噂』が42年ぶりに米チャート・トップ10入り。きっかけはアイダホ農夫のTikTokがバズったから

なんとフリートウッド・マックの『噂』が42年ぶりに米チャート・トップ10入り。きっかけはアイダホ農夫のTikTokがバズったから

日曜日に発表された米ビルボードの最新アルバム・チャートで、なんと1977年に発表されたフリートウッド・マックの『噂』が、7位を記録した。42年ぶりのトップ10返り咲きだ。

これは、アイダホ州でジャガイモを栽培する農夫が“ドリームス”をBGMに、クランベリー・ジュースを飲みながら高速をスケボーするという映像がTikTokでバズったからだった。

https://twitter.com/doggface208/status/1310295094545641472

しかし、見てもらえば分かるけど何の変哲もないビデオだ。単にまったりとして良いヴァイブスだったからという理由で人気が出てしまったというのがなんとも2020年的で良い。現時点では6000万回以上の再生を記録している。

このビデオがあまりにバズったため、スティーヴィー・ニックスとミック・フリートウッドもTikTokで答えていて素敵。

https://twitter.com/StevieNicks/status/1316132239969845249

https://twitter.com/MickFleetwood/status/1314683096902631430

『噂』は発売当時1位を31週獲得。最後にチャート入りしたのは、1978年2月だった。

また“ドリームス”は、1977年にシングルチャートの1位を獲得している。

この1週間で『噂』は3万3000枚相当の売り上げを記録し、3000万回のストリームも記録している。

またこれとは別に、最近では、ティモシー・シャラメ主演、ドゥニ・ヴィルヌーブ監督『DUNE』の予告編でピンク・フロイドの『狂気』に収録された“狂気日食”のカバーが使われている。『狂気』は世界で既に4500万枚売れているのだが、同曲シングルのデジタル売り上げが1750%も増えたことがあった

Spotifyの発表によると、この曲をストリームしたのは主にミレニアル世代だったということ。

25-29歳では、“狂気日食”のストリームが75%上昇。
18-24歳では、65%上昇したそう。

主演がティモシー・シャラメなので、1973年に発表された47年前のアルバムを新世代に紹介するきっかけになったのだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=n9xhJrPXop4&feature=youtu.be

ここでカバーしているのは音楽を担当するハンス・ジマーだ。ツイートで、「子供の頃からの夢が叶った」とコメントしている。

https://twitter.com/HansZimmer/status/1303777613110935552

この曲はコロナ禍のため、32人のコーラス隊を録音する際に一度に4人まで、計8回のセッションでレコーディングを行なっている。ジマー本人は自分のスタジオからFaceTimeで指導したということだ。『DUNE』は、今年の年末公開の予定だったが、劇場の再開が遅れているため、現時点では来年に延期となってしまった。
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする